スケールが違う。貫禄すらある。広島ドラフト1位の平川蓮外野手(21=仙台大)が、オープン戦での12球団新人1号を放った。

9回、佐藤啓のソロで2-3とした直後だ。楽天左腕の藤井が投げた外角高めの速球をとらえた。打球は風にも乗り、右中間最深部のスタンドへ届いた。

「まさか行くとは…。アウトハイを飛ばせるのは、あそこのラインしかないかなという感じです」

2月18日の練習試合ロッテ戦では左打席で“プロ1号”。この日は右打席で逆方向への1発だ。「スイッチヒッターとなると、ちょこまかした感じのバッターが多い。自分みたいにパワーがあってというバッターはほぼいないと思うので、今日はいいアピールができたかなと思います」。両打ちの大砲はホオを緩めた。

5番中堅で出場し、第1打席でも左前打を放った。練習試合を含む対外試合は7戦連続安打、32打数15安打だ。前夜はホテルの自室で侍ジャパンの試合を観戦。サポートメンバーで参加中の先輩・佐々木の1発を見た。「(自分も)打ちたいなと思ったら打てました」。刺激を力に変え、すぐさま結果につなげた。

佐藤啓、平川、さらに二俣が2ラン。1イニング3発の乱れ打ちで豪快な逆転勝利を飾った。新井監督も「いい攻撃だった。3本とも内容のある本塁打でした」と絶賛。その中心にいたのがドラ1平川だ。「ルーキーらしく、フレッシュに打てているかなと思います」。開幕スタメンへ前進。規格外の即戦力が、チームに勢いをもたらしている。【林英樹】

▽広島佐藤啓(途中出場で9回、右翼席にソロ)「目の前の1打席とかが、今後の野球人生を左右すると言っても過言ではないぐらい。そういう覚悟を持って取り組んでいます。いい準備ができた結果が、いい結果につながったと思います」

▽広島二俣(9回、左翼席に2ラン)「外野フライを打つ延長線で本塁打になったので良かったです。何とかアピールしないといけないので。(内野、外野、捕手)どこでもできるというのを強みに全力プレーをするだけだと思っています」