ボクシング興行「3150FIGHT」を手がける亀田興毅ファウンダー(36)が3日、大阪市内のKWORLD3ジムで4月1日にエディオンアリーナ大阪第2競技場で行う「SURVIVAL vol.4」の発表会見を行った。

今回は同興行で初のタイトル戦を3連発。メインはWBOアジアパシフィック・バンタム級タイトル戦で王者西田凌佑(26=六島)が同スーパーバンタム級13位ソーンセーン・ポーイェーム(23=タイ)との防衛戦に臨む。

さらに日本スーパーフェザー級タイトル戦で王者坂晃典(31=仲里)に同級1位の原優奈(28=真正)が初のタイトルマッチに挑む。日本スーパーウエルター級暫定王座決定戦では同級1位中島玲(24=石田)が同級2位の加藤寿(37=熊谷コサカ)と対戦する。

会見で脚光を引き寄せたのが原だった。「天才サッカー少年でした」と自らアピールした通り、かつてイタリア・セリエAの名門ACミランから注目された存在だったという。小学校時代は、昨年のW杯でも活躍した日本代表FW南野拓実とプレーした経験がある。

ACミランの下部組織入団へあと1歩だった。日本でのスカウトをかねた合宿中、相手選手の耳をかんでしまい、「素行が悪いということで」イタリア行きは消滅したという。

高校も「暴力行為」で1年で退学となった。その後はサッカーの経験を生かして「K-1に進みたかった」と格闘技の世界に活路を求めるが、最初に所属したジムがボクシングのみで「仕方なく」プロボクシングの世界に進んだ。

妹の原海七(22)はINAC神戸で活躍したMFで現在は静岡SSUボニータに所属する。ただ、兄は「サッカーに未練は全くない。この世界でてっぺんを極めます」。日本タイトル戦も通過点。王者坂はかなりの強敵だが「僕にパンチは絶対に当たらない」とサッカーで培った足技でベルト奪取をもくろむ。【実藤健一】