新入幕の石浦の勢いが止まらない。

 三役経験のある実力者の妙義龍を破り、2日目からの連勝は10に伸びた。立ち合いから素早く左へ回り、出し投げで体勢を崩すと休まず寄り倒した。「少しでも押し込んだら相手も焦ると思った」と狙い通りの速攻だった。

 11日目を終えて新入幕の力士が首位に立つのは、2007年秋場所の豪栄道以来だ。石浦は「信じられないし、ふわふわしている」と優勝争いの実感がない様子だった。

 快進撃に、友綱審判部副部長(元関脇魁輝)は「上位に当てていく。ある程度、成績を見て考えたい」と、13日目以降に石浦を三役以上と対戦させる意向を示唆した。