大関御嶽海(29=出羽海)が当たってから体を開き、平幕の北勝富士を左からの上手出し投げでアッサリ下し白星を拾った。ただ、横綱・大関の上位陣4人でこの日、勝ったのはこの御嶽海だけ。他の4人に、あえなく黒星がついた。

6日目を終え、この4人のうち勝ち越しているのは4勝2敗の照ノ富士(30=伊勢ケ浜)ただ1人。ここまで上位陣安泰(全員白星)は4日目だけだ。そして4人合計で11勝13敗と“負け越し”の低調ぶりだ。

ふがいない上位陣の相撲に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「貴景勝は(阿炎に)突っ張られては嫌だ、勝てない。だから前のめりに…と相撲に余裕がない」「正代は勝ってきたら力を出すタイプで今どきの子。それでは大関としては困る。気力がない」と苦言を呈し、ただ1人、勝った御嶽海にもこれまでの相撲内容から「(正代同様)御嶽海にしても体調が悪いときこそ気力を振り絞ってほしい」と奮起を求めた。土俵下で審判長を務めた審判部の佐渡ケ嶽副部長(元関脇琴ノ若)も「貴景勝は気負いすぎ。正代は立ち会いの威力がない」と渋かった。

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