日本相撲協会審判部は27日、東京・両国国技館で、9月の大相撲秋場所(11日初日、両国国技館)の番付編成会議を開いた。24日に幕を閉じた名古屋場所中には新型コロナウイルス関連で12部屋、場所前に判明した田子ノ浦部屋を含めて計13部屋の力士らが休場。かど番だった大関御嶽海ら、力士約170人が休場した。電話取材に応じた伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は、途中休場した力士らの番付について「公平にやりました」と説明した。

2勝4敗で迎えた7日目から途中休場したかど番大関御嶽海については「ベースは今までと同じだけど番付発表まで言えない」と説明した。これまで場所前の感染確認などで全休した場合、当該力士の翌場所番付は据え置き、もしくは1枚降下程度の措置だった。場所中の陽性判定による途中休場は初めてで、想定したルールは設けられていない。伊勢ケ浜審判部長の話を総合すれば、御嶽海は秋場所もかど番で迎えるとみられる。

一方で勝ち越しや負け越しが決まってから休場した力士もおり、その力士らに関しては「休む前から決まっているわけですから」と成績に準じて番付の昇降を行ったという。ただ、勝ち越しや負け越しが決まるまでに途中休場した力士については、据え置き、もしくは1枚降下程度の措置などが取られる見込みだ。

秋場所の番付発表は8月29日に行われ、伊勢ケ浜審判部長は「番付発表までは発表できない。番付発表の後でしたらどう対応したかいくらでも話しますけど、今話すと番付が分かってしまう」と説明した。また、本場所途中で新型コロナ関連で休場した力士らの扱いについてのルールを作ったかを問われると「それはできないでしょう。番付だから」と“番付は生きもの”と称されるだけに、明確なルール作りはしないとの姿勢を示した。