第44回日本アカデミー賞授賞式が19日、都内で行われ、長澤まさみ(33)が「MOTHER マザー」(大森立嗣監督)で、初の最優秀主演女優賞に輝いた。デビュー20周年の20年に「キングダム」で、04年「世界の中心で、愛をさけぶ」に続き自身2度目の最優秀助演女優賞を受賞。初主演した03年「ロボコン」で受賞した第27回同賞新人俳優賞を含め、個人賞の“3賞”を全て受賞した。

長澤は「本当にたくさんの方に支えられなければ、映画作りはできないんだなと、去年、身に染みて感じました。きっと本当は作りたかった映画も、去年、作れなかった人たちもたくさんいると思います。そして映画も公開できず、先延ばしになっている人たちもたくさんいると思います」と、涙で声を詰まらせながら語った。

その上で「その中で、映画を公開して、たくさんの方に見に行っていただけたことは、本当にうれしいですし、これからも誠実に映画づくりに向き合って、頑張っていきたいなというふうに思います。本日は誠にありがとうございました」と感謝した。コロナ禍で苦しんでいる映画界の一員としての思いがあふれた。

長澤は「コンフィデンスマンJP プリンセス編」(田中亮監督)でも優秀主演女優賞を受賞している。