国際オリンピック委員会(IOC)は7日、東京オリンピック(五輪)に出場していたホッケー男子のオーストラリア代表選手が選手村を抜け出していたことを明らかにした。東京・有明のメインプレスセンター(MPC)で開いた定例会見で「その事案については承知している」と担当者が認めた。

選手村を許可なしに出るプレーブック(大会中の新型コロナウイルス対策ルール集)違反で、ビール購入のためだったという。同国メディアなどによると、選手は計5人。外出時間は6日未明の約20分間でビール2ケースを買って持ち込んだという。複数の国・地域の選手も関係していたり、コンビニに出入りしたりしていたとの現地報道もあるが、少なくともオーストラリアの責任者が違反を確認し、当該選手を処分。この日の帰国直前まで隔離する“謹慎”処分を科した。新型コロナ検査では陰性だったという。

ホッケー男子のオーストラリア代表は5日の決勝でベルギーに敗れ、銀メダルだった。

同国の選手団では、7人制ラグビーの男子代表選手が選手村のベッドや壁を破壊したり、同競技にサッカーも含めた代表選手が帰国時の搭乗機内で泥酔騒動を起こしていた。

組織委によると、選手村からアスリートが出る際に部屋や物品の状況を確認。「破損している場合などにおいては、NOC(各国・地域オリンピック委員会=五輪選手団)が相応額を払う手続き」となっている。【木下淳】