後半からギア全開で追い上げた。開始1分に今季初めて先制点を許し、その10分後にも追加点を奪われる苦しい展開だった。だが、パスをつないで攻め続けるという自分たちのスタイルを崩すことなく、ボール保持率は前半の64%→後半は74%にアップ。シュート数も前半の1対5から、後半は17分のDF堀米のゴールまで相手に1本もシュートを許すことなく、GKを脅かすような決定的なシュートを5本連続で放った。

町田と新潟のシュート時間
町田と新潟のシュート時間

前半の2失点はともにアルビレックス新潟の左サイド、DF堀米の背後を突かれたことに起因する。それでも新潟の主将は攻めの姿勢を貫き、平均プレー位置を前半からおよそ10メートル高めた。前半はセンターライン付近にとどまったが、後半からは完全に敵陣に進入し、相手ペナルティーエリア脇の付近にほぼ張り付いた。

だが上位を争うFC町田ゼルビアの粘り強い守備もあって最後の詰めを欠き、アルベルト監督が「興味はない」と話していた開幕連続負けなし記録は13試合でストップ。「最初の10分、15分はいいプレーができなかった。今後それを繰り返してはいけないが、その後は我々のレベルの高さを証明できた」。今季初黒星を喫して2位琉球と勝ち点で並んだものの、得失点差で首位をキープ。後半の猛攻を見る限り、チームとしての攻めの勢いはまだまだ止まらない。【石川秀和】

町田対新潟 後半、ゴールを決めガッツポーズする新潟堀米(撮影・江口和貴)
町田対新潟 後半、ゴールを決めガッツポーズする新潟堀米(撮影・江口和貴)