名古屋が4-0でG大阪を下し、8年ぶり2度目の優勝を飾った。前半からMF榊原杏太とFW村上千歩(ゆきと、ともに18)のゴールで主導権を握り、4度の最多優勝回数を誇るG大阪を圧倒。今夏に初優勝した日本クラブユース選手権に続く日本一で2冠をつかんだ。大会MVPは榊原、得点王は7ゴールの村上が選ばれた。

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G大阪は史上最多優勝回数を更新する11年ぶり5度目の日本一はならなかった。4失点の完敗に、島田貴裕監督(54)は「前半の優位な時間帯に先制できず悔いは残るが、名古屋が強かった」と振り返った。名古屋のシュート数15本に対し、G大阪の24本が示すように敵陣に多く攻め込んでいた。

中盤で多彩なパスを配給したMF食野(めしの)は「シュートの精度や最後のアクションの質が名古屋より劣っていた。でも100%の力でやったので決勝まで来られた」と話した。この決勝と同じ時間帯に、広島市で兄亮太郎がU-22日本代表の親善試合に出場しており、発奮する材料は多かった。来春から立命大に進むFW大谷は「(高円宮杯U-18)プレミアリーグで名古屋にリベンジしたい」と雪辱を誓った。

来季トップ昇格が内定したFW川崎と塚元の2人を含む多くは、G大阪U-23のプロに混じってJ3の公式戦を優先させてきた。この日もJ3に選手を派遣し、残ったメンバーで戦った。目の前のタイトルと同時に選手に経験値を積ませた。DF宮本、MF稲本、堂安、FW宇佐美ら日本代表を継続して輩出するG大阪は、一貫した育成方針で日本の未来を担う。