3大会ぶり10度目出場の京都橘が、逆転負けで初戦敗退を喫した。
前半は1点リードした。開始15分、主将のFW西川桂太(3年)がスルーパスに抜け出して右足で先制ゴール。12年度の選手権で準優勝し、翌13年度は3位。しかし20年大会を最後に全国舞台から遠ざかっていた強豪が、まずは先手を取った。
相手の富山第一は、京都橘が3位だった13年度の選手権優勝校。今年も夏の県高校総体と冬の選手権予選ともに無失点と盤石だったが、こじ開けた。
しかし、悪夢が待っていた。後半11分、相手の右クロスがファーサイドへ長くなったところ、体ごと押し込まれた。さらに後半35分に決勝PKを食らう。不可抗力ながら、ペナルティーエリア内で守備の腕にボールが当たるハンドを取られた。
残り5分、覚悟を決めて猛攻を仕掛け、ほぼ敵ボックス内でプレー。波状攻撃でシュートを浴びせ続けたが、最後までゴールは割れなかった。
米沢一成監督(49)は「納得いかない部分はありますが、それも含めてサッカー。子供たちに申し訳ない」と悔しがりながら「グダグダ言うつもりはないし、まずは自分が納得しないといけない。その中で最後の猛攻は、目指す『人の心を動かすサッカー』ができたと思う」と教え子をたたえた。
先制弾の西川も、負傷続きだった3年間の最後に結果は残した。「勝って次に進みたかったので悔しい。日本一の積み重ねではなかったということ」と振り返りながら「立ち上がりは勢いを持って入れた」と主将の責務を果たした。富山第一の監督、選手にも「強い」と言わしめた質だった。
入学以来、初めての全国で勝利こそつかめなかったが、西川は「やってきたことは間違っていない。全国の壁は高いけど、後輩たちには『新しい橘』をつくる目標へ、日本一へ突き進んでほしい」と託して聖地を去った。【木下淳】



