日本がイタリアとのテストマッチ第2戦に22-25で敗れた。世界のトップ10に位置付けられる「ティア1」チームからの史上初の連勝はならなかった。

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 さすがに、前半にボールを持てなすぎた。保持率は29%と低く、1度も22メートルライン内に進入することはできなかった。イタリアはラックから素早くボールを出す「クイックラック」が73%と多く、その勢いに押されたのが原因だった。

 レフェリングへの対応にも問題があった。レフェリーによって判定には特徴がある。そこに、なかなか対応できなかった。この日はボールを保持している方に有利な笛だった。逆に持たない方が有利な審判もいるが、そういう特徴を分かって保持率を高めるという対応も必要だった。レフェリングによってプレーを変化させないと、コンスタントな勝利は望めない。

 ラインアウト成功率は94%と前週のイタリア戦93%と変わらない。健闘したようにも見えるが、有効な攻撃につなげた配球率は78%と前回87%から大きく後退した。ボール保持率、レフェリングへの対応と合わせて日本の敗因でもある。

 終盤の20分はフィットネスに勝る日本が主導権を握った。相手の足も止まってきた。交代出場したBK陣にゲームを決める力があれば、十分に逆転できた試合だった。特に日本に対する研究もしていないイタリアだっただけに、もったいなかった。選手たちも悔しく思っているに違いない。

 ただ、敗戦としては次につながるものだった。課題がはっきり出たからだ。見えてきたものを修正して、23日のジョージア戦に臨んでほしい。目の前の課題をクリアしていくことが、来年のワールドカップにつながる。(サントリー監督)