女子マラソン五輪2大会連続メダリストの有森裕子さん(53)と、陸上男子400メートル障害で世界選手権2度の銅メダルの為末大さん(42)が、世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいる「ローレウス」の新アンバサダーに就任した。

3日の記者会見で発表された。有森さんは「非常に光栄。多くのアスリートと、発想を広げ、スポーツの力を広めていきたい」と話した。為末さんは「いろんな事を学び、自分の活動にも生かし、また貢献できたら。スポーツを社会貢献に使いたい選手は、たくさん話をしないと、見つからないが、ローレウスはまとめて、ネットワーク化されている。同じビジョンを持ってスタートできる。その仲間になれて光栄」と語った。

00年に設立されたローレウスは、スポーツの力で生活を豊かにすることを目指している。本部はロンドン。まだ日本での認知度は高くないが、そのメンバーには、さまざまな競技の世界的レジェンド約250人が名を連ねる。サッカーのカフー(ブラジル)、ルイス・フィーゴ(ポルトガル)、72年ミュンヘン五輪で7つの金メダルを獲得した競泳のマーク・スピッツ(米国)、体操女子のナディア・コマネチ(ルーマニア)ら。日本人では内村航平、香川真司、杉山愛さんも大使を務める。

主催する「世界スポーツ賞」の授賞式は「スポーツ界のアカデミー賞」とも称される。18年には女子テニスの大坂なおみが年間最優秀成長選手賞に輝き、日本人初の受賞となった。