男子走り幅跳び(切断などT47)は芦田創(23=トヨタ自動車)が6メートル65で優勝した。7月の世界選手権後は走力、スピード向上を目指して跳躍練習はほとんどやっていなかったが、調整能力の高さで5回目にこの日ベスト記録をマークした。

 左膝に痛みを抱えていた。世界選手権後の休養期間に体のバランスが崩れたという。「(右手に障害のある)僕はどうしても体の左側にバランスが傾くんです。字を書くのも食事も左。歩く時も自然に左に傾く」。そのまま練習再開した結果、痛みが出たという。

 助走のタイミング、踏み切りが合わなかった。いきなりファウルで2回目も距離が出ない。そこで3、4回目の助走を通常の半分の距離にして踏み切りを合わせ、5回目に元に戻して記録を出した。

 「冬は体幹を鍛えながらしっかり走ります」。100メートルのベストタイムを11秒50から10秒台に上げられれば、幅跳びのベストも7メートル15から大きく伸びる。20年東京へのチャレンジになる。