札幌を舞台にした五輪マラソンを、道産子はこう見た。札幌東京五輪の女子マラソンが7日、札幌市・大通公園発着で行われた。ハーフマラソン日本記録保持者の小椋裕介(28=ヤクルト、札幌山の手高出)、スキージャンプ長野五輪団体金メダルの雪印メグミルク原田雅彦総監督(53)、北海道マラソン完走3度のSTV佐々木美波アナウンサーが、それぞれの視点で観戦記を寄せた。

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▽原田雅彦総監督

ジャンプでは開始時間の変更はよくあることですが、マラソンでは異例。選手はコンディション調整が大変だったでしょうけど、関係なさそうに涼しい顔をして走っていた。一山さんがトップ集団に食らい付いていた。頑張りましたよね。周りは速そうな人ばかりだったから。私はゴール付近で(IOCの)バッハ会長(IOC)の後ろで観戦しました。選手がゴールする姿を見ていましたよ。

マラソンって一発勝負ですよね。選手は実際のコースをすべて走ることなく試合に臨む。だからこそ戦略を立てているのだろうと感じた。どこでスパートをかけるとか、駆け引きとか。ジャンプは公式練習や試技がありますからね。あらためてすごいと思った。

札幌市民として、感動した。道庁など、知っている景色が映像で見ることができた。うれしかったですね。地理がわかるので、「ここから、もう宮の森・北24条通を走ってる!?」など、選手たちの速さがとてもよくわかりました。ストライドが大きい。

東京五輪は毎日、日本のメダルラッシュで感動をもらった。来年は北京五輪。冬の競技も気合が入りました。30年冬季五輪の札幌招致を目指しています。スポーツの素晴らしさを札幌のみなさんにもお見せしたい。もちろんコロナの状況が変わらないと何とも言えないけど、札幌から発信していきたい。みんなで一喜一憂できたら。そのため、この先の(競技の)強化をしていきたい。(雪印メグミルクスキー部総監督)