16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの奥原希望(26=太陽ホールディングス)が格下のドイツ選手を21-17、21-4で下し、初戦を飾った。

自国開催の五輪初戦。本来なら前向きな感情に満ちたはずの舞台に立つ直前、無観客もあってか、女子シングルスの奥原は戸惑いを感じていた。

「自分の中でまだ整理がついていないんだな」。気持ちの揺れが序盤のプレーに出た。第1ゲームではミスもあり、世界ランキング22位の相手に大きく離された。それでも「やるべきこと、動き、戦略」を見つめ直し、切り替えに努めた。2-9から5連続得点で盛り返し、後半の連続得点で逆転。第2ゲームは本来のフットワークで4点しか与えず圧倒した。

前日、自身と同じくリオデジャネイロ五輪銅メダルだった柔道の高藤の「金」に刺激を受けた。粘り強い戦いぶりを自分のプレーに重ね「どんな試合でもしっかり結果に結びつけたい」と改めて決意した。