ドミニカ共和国が、韓国との乱打戦を逆転で制し、五輪の野球で同国史上初の銅メダルを獲得した。

1点を追う8回、陽気でパワフルなドミニカン打線が再爆発した。韓国6番手の呉昇桓を攻めて同点とし、なお1死二、三塁。4番で元巨人のホアン・フランシスコ内野手(34)が、3球目の“石直球”を捉え、中越え2点適時二塁打を放って勝ち越しに成功。1回に今大会2号となるソロ本塁打を放ったスラッガーが、勝負どころで存在感を発揮した。さらに1死二塁で5番ホアン・ミエセス外野手(26)が左翼席中段へ飛び込む2ランを放ってリードを4点へと広げ、韓国ナインを意気消沈させた。

投げては5回途中から5番手で登板した巨人のC・C・メルセデス投手(27)が3回1/3を無失点。チームにリズムをもたらして勝利投手となり「前向きな気持ちでベストをつくし、目標を達成できた」と喜んだ。

同国初の野球メダルに、ナインは歓喜の表情で喜び合うと、最後はマウンド付近に集ってひざまずき、感謝の祈りをささげた。ボルグ監督も「国のためにメダルを取れたことがうれしい。選手の努力を誇りに思う」と素直に喜んだ。