最年少侍が大一番で本領を発揮した。侍ジャパンの村上宗隆内野手(21)が、今大会初本塁打を放った。

両チーム無得点だった3回1死。米国先発マルティネスから追い込まれたあとの5球目、外角チェンジアップをセンター左に打ち返し、スタンド最前列まで運んだ。「打ったのはチェンジアップです。まずは先制点を取れて良かったです」。値千金の先制弾となり、ベンチでは雄たけびを上げながら仲間とハイタッチし、喜びを表した。

プロが参加した00年シドニー五輪以降では、日本チーム最年少アーチ。これまでの記録は、08年北京大会で西岡が24歳で本塁打をマーク。アマも含めると、96年アトランタ大会で当時19才2カ月の福留が記録している。

今大会では全試合「8番三塁」で先発。初戦の1次リーグ・ドミニカ共和国戦では2打点を挙げるなどチームに貢献してきた若き大砲が、大仕事をやってのけた。

▼21歳6カ月の村上が五輪初アーチ。過去の五輪では84年ロサンゼルス大会の荒井幸雄(日本石油)、96年アトランタ大会の福留孝介(日本生命)がそれぞれ19歳で本塁打を放っているが、五輪に参加したプロでは08年北京大会の西岡剛(ロッテ=当時24歳0カ月)を上回る最年少の1発となった。