東京五輪の閉会式が行われ、各国の選手約4500人、関係者約850人が参加した。日本選手団は、空手男子形の金メダリスト喜友名諒が旗手として日の丸を掲げた。感染症対策で大会前半に出番を終えて選手村を出た選手は参加できなかったが、陸上、レスリングなど約90人が参加した。

金メダルに輝いた野球から田中将大、鈴木誠也ら4人が参加。田中は選手らの写真の求めに気軽に応じた。卓球の石川佳純、伊藤美誠、平野美宇とにこやかに会話を交わした。また、バスケットボール女子のオコエ桃仁花から駆け寄られて、あいさつされた。閉会式ではマスク姿の選手たちが自由に交流。閉会式の友好ムードは、64年東京五輪で自然発生したでたらめな行進=融和がルーツだ。

五輪旗は小池都知事からバッハ会長をへて、24年開催都市パリのアンヌ・イダルコ市長に渡された。開催都市のトップが女性同士のケースは五輪で初めてだ。

登壇した橋本会長は「大会を終えた今、アスリートとスポーツの力によって未来への扉が開かれました。『スポーツには世界と未来をかえる力がある』。この力が2024年パリ大会へとつながれていくと信じています」。バッハ会長は「日本の皆様が成し遂げたことをどうか誇りに思ってください。全てのアスリートを代表して申し上げます」と述べた。【益田一弘】