開催国枠で45年ぶりに五輪の舞台に登場した世界ランキング42位の日本は、同4位で19年ワールドカップ準優勝のアルゼンチンに77-97で敗れ、1次リーグ3連敗で大会を終えた。NBAで活躍する八村塁(23=ウィザーズ)は13得点11リバウンドだった。

29日の試合で肩を痛めた影響かエドワーズ・ギャビン(千葉ジェッツ)は欠場するも、日本は今大会初先発の比江島慎(宇都宮ブレックス)が奮闘。エースの八村が厳しくマークされる中で、前半を38-46で折り返した。後半開始早々には4点差まで縮めるなど見せ場をつくったが、その後大きく突き放された。

フリオ・ラマス監督は、2年前のW杯に比べて「選手もチームも向上した。ディフェンスもオフェンスもレベルアップした」と一定の収穫を口にした。

八村は「負けてしまったが、日本はまだ若いチーム。こういった大会に出た経験が次につながる」と話し、2年前のW杯と比べて「結果は出てないが、僕らの感覚では食らいついていると思う」と手応えを述べた。

番狂わせが起こりにくいバスケットボール。八村ら海外組を含めた最強布陣で今大会に臨んだ日本だが、世界ランキング2位スペイン、同16位スロベニア、そしてこの日のアルゼンチンと、いずれも格上チームの厚い壁に跳ね返された。

強化担当の東野智弥技術委員長は大会前に、「まずは1勝することが目標。32チームのW杯で5連敗したチームが12チームで争う五輪で勝つという、奇跡と呼ばれるようなサプライズを起こしたい」と話していた。世代交代を断行して若返りを図り、第1、2戦の先発5人の平均身長は201センチとサイズアップを果たしたチームは、未勝利に終わったとはいえ成長の一端は示した。23年に沖縄市などで行われるW杯、そして24年パリ五輪に向けて、東京での経験を財産にしたい。