18年世界選手権覇者で初出場の芳田司(25=コマツ)が準決勝で敗退し、3位決定戦に回った。

準決勝で過去4戦全勝の戦績だったジャコバ(コソボ)と対戦。身長の高い相手に対し、得意の内股、袖釣り込み腰などで攻め込みながら決着をつけられずに延長戦へ。パワーで奥襟を捕まれ、小外掛けで青畳に倒されてしまい、決勝進出を逃した。

初戦となった2回戦で盧童娟(中国)を一本背負い投げで一本勝ち、準々決勝ではネルソンレビ(イスラエル)から袖釣り込み腰で技ありを奪って優勢勝ちを収めていたが、金メダルには届かなかった。

芳田は12年ロンドン五輪金メダルの松本薫さんの「2番手」として陰に隠れていた逸材。同じ所属で16年リオデジャネイロ五輪女子63キロ級代表の田代未来の付き人として現地へ同行し、「私も同じ舞台に立ちたい」と東京五輪を意識するようになった。

気が小さい性格で闘志を内に秘め、松本さん引退後は内股を武器に着実に結果を出してきた。

◆芳田司(よしだ・つかさ)1995年(平7)10月5日、京都府生まれ。福岡・敬愛高-コマツ。17、19年世界選手権準優勝。18年世界選手権優勝。21年ワールドマスターズ大会優勝。世界ランク3位。左組み。得意技は内股。好きな食べ物はインドカレー。157センチ。