東京五輪女子柔道で新井千鶴の金メダル獲得に、出身の埼玉・児玉高柔道部柏又洋邦監督(54)が勝因と素顔を明かした。29日の日本テレビ系情報番組「スッキリ」の電話インタビューに答えたもの。

今でも交流があるという柏又監督は初出場での優勝に「本当に新井自身がいろいろ苦労したというか、悩んだり、つらい5年間だったと思う。いいときもあるが悪いときもある。それを乗り越えてつなげた」としみじみと話した。

激闘となった準決勝には「やっぱり精神面。何としても勝つんだという強い気持ちが揺るがなかった。延長戦が長くなると、気力が続かなくなる。雑な柔道になりがちなところがあったが、最後まで気持ちが折れずにできていたのは、地道な努力の結果かなと思います」とほめた。

高校時代は文武両道だったとも話した。「真面目で努力家です。本人の中で柔道だけというのは納得できない部分があったようで、柔道もしっかりやるけど、勉強もしっかりやるという気持ちを持って、勉強もしっかりやっていた。常に学年でトップでした。なかなか高校生としては少ないかなと思う」と振り返った。 柔道家のタイプを問われると「自分で課題を見つけて、その課題を納得するまで解決していく。途中で投げ出さない。裏目に出ることもあるが、中途半端なことはしない」という。そこを見込んで主将を任せたと明かした。