国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長(67)が感謝した。史上初の大会延期をへて「ようやく集った選手を安全な家に招待する。1つ屋根の下、選手村へ」と自信を見せ「組織委や日本の関係機関が素晴らしい準備をしてくれた」と頭を下げた。

約97%の会場が無観客になったことには触れず「世界の何十億人が画面にくぎ付けとなって声援を送ってくれる」と視聴を促し、五輪のモットーである「より早く」「より高く」「より強く」に「ともに(together)」を今大会から加えたことを紹介。「IOCは時代に合わせて変えてきた。この一体感がパンデミックという暗いトンネルの先の光だ」と述べた。

日本語を練習し「東京大会を開催できるのは日本の皆さまのおかげです。第32回オリンピック大会の開会宣言を、ここに謹んで、天皇陛下にお願い申し上げます」。米紙で「ぼったくり男爵」と命名された男が、反発する日本人に寄り添う姿勢は見せた。【木下淳】