国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会による大会中の定例会見が24日、初日を迎え、IOCのクリストフ・デュビ五輪統括部長、マーク・アダムズ広報部長と組織委の高谷正哲スポークスパーソン(SP)が登壇した。

アフリカ出身の音楽アーティストが、SNSで「5月に(開会式への)出演をキャンセルされた。『なぜここにアフリカ人がいるんだ』と説明された」と訴えていた件について、高谷SPは「全く事実と異なっております」と否定。「多数の歌手が参加する音楽パートを予定していたが、感染症対策や予算の関係で当該パート自体の企画がなくなった。その方を含む全アーティストに出演をお断りした。それが経緯です」と説明した。

開会式で複数国の選手がマスクを外して談笑していたことについては、デュビ氏が「いくつかの場所で散見されたが、我々は『マスクを着用してください』と申し上げている。私は既に2カ月、日本にいるが、今ではマスクをしていないと裸でいるような感覚になっている。ただ、国によっては日々の習慣ではありませんので、フィジカルディスタンスの確保、着用を団長会議でも繰り返し伝えている。繰り返しの警告も行うことでマスクの不着用をなくしたい」と答えた。【木下淳】