東京オリンピック(五輪)で実施されていた国際オリンピック委員会(IOC)アスリート委員の選挙投票結果が4日、東京・有明のメインプレスセンター(MPC)大会見場で発表され、日本から立候補していたフェンシング五輪2大会連続銀メダリストの太田雄貴氏(35=国際フェンシング連盟副会長)が初当選した。任期は28年ロサンゼルス五輪まで。

太田氏は日本オリンピック委員会(JOC)を通じて「応援いただいた多くの皆さまに深く感謝申し上げます。30名の立候補者の中から選出された4名のアスリート委員のうちの1名となったことは、世界中のアスリートの皆さんからの期待と受け止め、他のIOCアスリート委員の皆さんとともにこれから全力で活動していきます」とコメントした。

投票は7月13日から8月3日まで行われ、選手村などに投票所が設けられていた。東京五輪に出場する全選手が4競技4人への投票権を持っており、改選枠の4に対して太田氏ら30人が立候補。太田氏は選挙活動のため選手村で過ごし、連日ツイッターで村内の様子もリポートしていた。

その結果、1888票を獲得したスペインのバスケットボール選手、1674票のポーランドの自転車選手、1658票のイタリアの競泳選手に次ぐ全体4位の1616票を太田氏は獲得した。出場アスリート全1万1139人のうち6825人が参加し、投票率は61・27%。歴代3番目に高い数字となった。

アスリート委員はIOC委員を兼ねるため、日本のIOC委員は日本オリンピック委員会(JOC)山下泰裕会長、国際体操連盟の渡辺守成会長を含めて3人となった。【木下淳】