東京オリンピック(五輪)を控えるサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング10位)は14日、京都・サンガスタジアムで、同じく五輪に出場する女子オーストラリア代表(同9位)と対戦する。

東京五輪の延期決定後、初めてFIFAランク上位チームとの対戦が組まれた。五輪前のラストマッチに向けて、高倉麻子監督(53)は「最後の強化試合でオーストラリアという9位のチームと対戦できることは、自分たちが今どんな状態なのか把握する意味でも大切な試合になる」と、絶好の腕試しの機会を歓迎した。

なでしこジャパンには身長150センチ台の選手が6人いるが、オーストラリアは全員が160センチ以上。なでしこジャパンの最長身はDF熊谷とGK平尾の173センチだが、オーストラリアにはそれより背の高い選手が7人もいる。

フィジカル面で劣るなでしこジャパンには、連係やアイデアなど、他の部分で相手を上回ることが求められる。指揮官は「ヨーロッパや米国を想定して、スピードやパワーのある相手。どこにエラーが出てどこがストロングなのか、見極めながら試合を進めたい」と、五輪1次リーグで対戦するカナダや英国を想定して、試合を進めたい考えだ。

オーストラリア戦は観客を迎えて行われる。五輪本番では無観客試合が多くなるが、高倉監督は「来てくださる方ともう1回最後に(時間を)共有できるのは、選手の力になると思う。応援を耳に残して五輪に向かっていけたら心強い。皆さんの声を大事に聞きながら、心を込めて戦いたい」と声援を力に変えて勝負に挑む。