日本が1次リーグ第2戦でメキシコに競り勝ち、決勝トーナメント進出に大きく前進した。

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堂安律は8学年上の麿(まろ)さん、3学年上の憂(ゆう)さんの3人兄弟で育ち、その影響でサッカーを始めた。兵庫・尼崎市の自宅近くには公園があり、朝の小学校登校前には兄に1対1のドリブル勝負に挑み、兄に負けると「もう1回…」と泣きついた。特に憂さんは後にJ3長野の選手になった実力者で、堂安は勝つまで挑戦をやめなかったという。

3兄弟を主に小学生時代に指導した「クーバー・コーチング・スクール」の鈴木大人さん(49)は「常にレベルの高い兄たちとサッカーできたのは大きい。年上と意思疎通を図るのがうまいのも彼が今、成功している理由の1つ」と見る。当時からコーチには、自分に何が足りないか? と平気で質問できる性格だったという。兄の影響で技術やコミュ力を高めた堂安が、今や日本の中心選手になっている。【横田和幸】