サッカー女子日本代表の高倉麻子監督(53)が、今大会限りで退く可能性が出てきた。試合後の会見で、今後のことを聞かれ「私自身が決められることではないですし、自分自身の思いはあるが、今ここでそれを言うべきではない」と話した。

日本協会は現在、技術委員会メンバーやスカウティング・グループが、男女の全試合を分析中で、大会終了後にその結果を持って複数回、分析会議を開く予定。監督人事は、その報告書をもとに、来月下旬に予定されている女子委員会で検討。続投するか契約延長しないかの方向性を決め、技術委員会などをへて、理事会にかける。現在、スカウティング中のスタッフ1人は高倉采配に「何とも言えない。世界との差が縮まったとは言いづらい」と話しており、評価は分かれているようだ。

日本協会と同監督との契約年数や期限などは公になっていないが、16年4月に東京五輪終了までの4年半契約を結んだと言われている。しかし同五輪が新型コロナウイルスの影響で開催が1年延長になったため、契約も1年延長し、5年を超えた。

来年1月には、23年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(同年7月20日~8月20日)の予選を兼ねたアジア杯(インド)が開催される。監督交代となると、W杯予選まで10月と11月に国際マッチデー(IMD)が2度あり、最大で計4試合しか実戦が組めない。そのため交代となると、遅くても9月中には決まる可能性が高い。

9月からは女子プロリーグのWEリーグがスタートする。開幕年だけに、能力が高く実績のある女子チームの指導者はすでに各クラブが確保済み。そのため交代となると、なでしこの下部組織で結果を残した女子U-20代表の池田太監督(50)、現なでしこコーチの今泉守正コーチ(60)ら、選択肢は限られる。