男子200メートルバタフライで、瀬戸大也(27=TEAM DAIYA)が決勝進出を逃した。1分55秒50で準決勝全体の11位に沈んで敗退。本命だった400メートル個人メドレーとの2種目で決勝に残れない、まさかの事態だ。

前半を54秒61の5番手、後半も伸びを欠いた。予選の1分55秒26からタイムを落とし、自身の日本記録1分52秒53からも約3秒遅れ。「難しいなと思う。プレッシャーとかあまり考えないけど、結果を出したかった。めちゃくちゃ流れが悪い。予選よりも頑張ったつもりでもタイムがともなっていない」と話した。

世界ランキング1位だった本命種目で24日に予選落ち。ラスト50メートルで4人に抜かれて敗退した。余力を残した泳ぎに批判もあったが「パワーに変えたい」としていた。ただ大会前の練習は本命種目に絞っていた。中1日で予選が始まったバタフライへの切り替えは、簡単ではなかった。

19年世界選手権では個人メドレー2冠、200メートルバタフライで銀。その再現を狙ったが2種目が終わった。「悔しいを通り越して、よくわからない。レース勘が少し鈍っているのはある。泳ぎの勢いが出ていない」。

ただ、このまま終わるわけにはいかない。15年世界選手権は2種目で精彩を欠きながら、最後の400メートル個人メドレーで金メダル。「当時もこんな感じでスタートして、金メダルまでいけた。その経験を生かしたい」。最終種目の200メートル個人メドレー予選は28日午後に始まる。【益田一弘】

◆15年世界選手権(ロシア) 瀬戸は3種目にエントリー。200メートルバタフライは早大の後輩坂井に後れをとって6位。200メートル個人メドレーは準決勝14位で敗退。がけっぷちで迎えた最終日の400メートル個人メドレー決勝は「隣にいる選手に勝つ」ことだけを考えて自己ベストの4分8秒50で優勝。日本人初の同種目連覇でリオ切符を手にした。