女子テニスの大坂なおみ(23=日清食品)が、点火した聖火が消えた。4大大会に初優勝した18年全米からうつ症状だったことを、5月の全仏で告白。全仏2回戦を棄権し、長期の休養に入り、復帰したのが夢にまで見てきた東京オリンピック(五輪)への出場だった。

その間、大坂のそばにいて、最も支え続けた姉まりさん(25)が、日刊スポーツ単独の取材に答え、妹の活躍や五輪出場を「誇りに思う」とたたえた。

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妹なおみは日本代表として、夢だった東京の五輪に出場した。それだけではない。社会に対し、多様な意見を発信する。その妹の姿を見て、姉まりさんは、頼もしく思っていた。

まり 妹は、そのようなことをできる数少ないアスリート。本当に誇りだし、かっこいいと思っている。

日本では、アスリートに対し、競技に専念することを求める風潮が強い。多様な発信や、現役選手の聖火点火にも否定的な意見がある。しかし、姉は妹の姿勢を、1人の人間として支持する。

まり そのようなことに否定的な人たちからの言葉を気にせず、正々堂々とやっていってほしいと思う。

妹が休養していた期間、姉は特別なことはしなかった。普段と同じ生活を心がけてきた。

まり 普通の姉妹が話す、くだらない話ばかりしていた気がする。特に、私たちが興味があるファッションとか。

テニスは、最高位が280位の姉と、世界女王の妹では実力が違いすぎる。しかし、姉は姉だ。妹に対し、言葉には出さない気遣いもあった。

まり 悲しんでいるときには勇気づけ、できる限り、楽しい時間を一緒に過ごしたいと思っている。それが、姉として妹にしてあげられるすべて。

妹は、世界女王になった今でも、自身最高の試合は、初めて姉に勝った試合という。

まり 小さいときから、妹には何万回も勝っていた。だから、その勝利が1番と言ってくれることは本当にうれしい。

姉は今年、引退した。今後は、妹を支えながら、一緒に事業を立ち上げたいと考えている。

まり ファッションデザインを一緒にやったり、精神的なサポートも続けていきたい。

大坂がともした聖火は、17日間のたゆまぬをとなり、未来を照らした。【吉松忠弘】

◆東京五輪の大坂なおみ 7月23日の開会式で、東日本大震災の被災した6人の子どもたちから聖火を受け継ぎ、聖火台に点火する最終点火者となった。競技は1、2回戦を快勝したが、3回戦でランク下に敗れた。全仏では会見を拒否したが、1、2回戦後には、ミックスゾーン(報道陣対応通路)で取材を受けた。3回戦後は、対応せずに会場を去ったが、日本協会の説得で戻り、敗戦に涙しながらも取材に応じた。