今夏は6人の日本代表経験者がJリーグに復帰した。既にJ1で再デビューを果たしているFW大迫勇也(31=神戸)やDF酒井宏樹(31=浦和)、MF乾貴士(33=C大阪)らに加え、フランス1部マルセイユを退団していたDF長友佑都(35)も11年ぶりに古巣の東京に戻った。世界のトップレベルで個々のスキルを高めることができなくなるのは代表の強化には痛手かもしれないが、Jリーグは間違いなく活性化する。

J1のピッチに戻るだけでなく、衰えを懸念する声など吹き飛ばすゴールも期待される。J1のブランク出場記録は横浜FCのFWカズ(三浦知良)の13シーズンぶりだが、ゴールは元日本代表FW森本貴幸(05~16年=東京V~川崎F)の11シーズンぶりが最長記録となっている。

現役の日本代表が海外リーグからJリーグに復帰した例ではMF稲本潤一の10シーズンぶりが史上2位タイのブランクゴール記録。川崎F移籍2年目の11年6月22日の清水戦で豪快なミドルシュートを決めた。同じくJリーグに復帰していたMF小野伸二、FW高原直泰の前で目に見える結果を残した。健在ぶりを示した当時31歳のボランチは「ようやくって感じ。(前回のゴールは)覚えてないんで」と笑顔で話していた。

35歳の長友が今季のJ1リーグ戦でゴールを決めれば、10年5月15日の清水戦以来11シーズンぶりで森本の記録に並ぶ。ただ、森本は日数にして3787日ぶりだったが、長友はJ1最後のゴールから4140日以上経過している。


<J1のブランクゴール記録>

森本貴幸(東京V~川崎F=05~16年)11季ぶり

本田泰人(鹿島~鹿島=95~05年)10季ぶり

宮沢克行(浦和~山形=99~09年)10季ぶり

稲本潤一(G大阪~川崎F=01~11年)10季ぶり


<今夏帰国した日本代表経験者>

長友佑都(マルセイユ→東京)11季ぶり

乾貴士(エイバル→C大阪)10季ぶり

酒井宏樹(マルセイユ→浦和)9季ぶり

大迫勇也(ブレーメン→神戸)8季ぶり

武藤嘉紀(エイバル→神戸)6季ぶり

安西幸輝(ポルティモネンセ→鹿島)2季ぶり

※宮市亮(ザンクトパウリ→横浜)Jリーグ所属は初

(海外の前所属は昨季プレーしたチーム)


(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)