全国高校サッカー選手権準決勝が、富山第一対四日市中央工(三重)、星稜(石川)対京都橘の組み合わせで今日11日、東京・国立競技場で行われる。20年の東京五輪に向けた改修工事前最後の国立。前回大会準Vの京都橘は、「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)が検討するギョーザ食べ放題の優勝祝賀会を実現させるべく、まずは2年連続の決勝進出を狙う。

 京都橘に、太っ腹な「餃子の王将」食べ放題プランが浮上した。京都市に本社がある王将フードサービスが、京都橘が初優勝を飾った場合、ギョーザなどの食べ放題祝賀会開催を考えている。同社経営企画部の担当者は「去年は準優勝でしたので、今年は優勝したら検討したい」。昨年度に続き、サッカー部員全員を地元店舗に招待する形でのお祝いを考えているという。

 京都橘は昨年度、栄養士のアドバイスを受け、準々決勝前日に疲労回復のため「餃子の王将」で食事。それを報道で知った同社が大会後、準優勝の結果を受け、同校近くの桃山店(同市伏見区)に96人の部員全員を慰労会として招待。選手たちは店内貸し切りの中、ギョーザ約160人前や鶏の空揚げ、チャーハン、ラーメンなどに舌鼓を打った。昨年12月、同社の大東社長が突然の凶弾に倒れたが、同社の地元高校を応援する姿勢は変わらない。

 昨年に続くギョーザ食べ放題プラン浮上に主将FW小屋松知哉(3年)は「えっ、本当ですか?」と笑顔。「そうなるように頑張ります」と、初優勝を誓った。

 チームはこの日、星稜との決戦に備え、静岡県内で約1時間半練習。小屋松は「去年は初めてでワクワクしていたが、今年はそんなに高ぶりはない。一発屋にならなくてよかったし、落ち着いた状態で臨めると思う」と話した。

 星稜とは昨年12月に行われた高円宮杯U-18プレミアリーグ入れ替え戦で5-1で圧勝。自身も1得点を挙げているが「選手権は違う舞台なので、前の結果は忘れて臨みたい。上(決勝)を見ず、目の前の試合に集中したい」と、気を引き締めた。【福岡吉央】