日本代表に約9カ月ぶり復帰したMF香川真司(30=ベシクタシュ)が、30代初戦となる22日の国際親善試合コロンビア戦(日産ス)で先発する可能性が高まった。トップ下で、昨年7月2日のW杯ロシア大会ベルギー戦以来。ロシア組の代表格として森保ジャパンの2列目の新鋭と初融合する。チームは21日、会場で公式会見と練習を行った。

香川が代表復帰戦を先発で飾る可能性が浮上した。コロンビア再戦の舞台、日産スでの公式練習。冒頭15分の公開部分では満面の笑みでジョギングの先頭を走り、MF堂安らとボールを蹴った。試合では、その堂安を2列目の右、一時10番を託していたMF中島を左に従え、ど真ん中のトップ下に入る模様。あくまで最終判断は当日になるが、アジア杯で足りなかったピースが自身。「アジア杯の主力と新たに加わった選手をまじえて編成したい」と宣言した森保監督の頭にはスタメン起用がありそうだ。

香川も新チームに飛び込む。「高いレベルで競争していければ。若い選手が多い中、タフな2試合で結果を残していけるか。試されている」。一方、トップ下で高め合うことになった南野も「真司君とは競争だけど、いい部分を見て学んで自分らしいプレーをしたい」。C大阪の後輩に香川が背中で示す。その初戦だ。

「縁を感じる」コロンビアとの再戦。W杯初戦では先制PKを決め、16強入りへ勢いづけた。会場にも縁がある。「8年前ですかね」と10年9月4日パラグアイ戦を思い出した。W杯南アフリカ大会のメンバーから外れた後、最初の代表戦で得点も決めた。「また再戦になるけど、今度は反対に借りを返しに来る」。迎え撃つ準備は整っている。

先発となればW杯ベルギー戦以来。3年後のカタールでの8強以上へ、再出発にふさわしい。「初めて組む選手もいるけど2、3日で調整したい」と話していた香川が、テーマのロシア組とアジア杯組のミックスの象徴になる。【木下淳】