なでしこジャパン(FIFAランキング13位)は、主力を一部欠いた女子オランダ代表(同4位)と引き分けて、池田太監督(51)の初勝利はまたしてもお預けとなった。

4日前のアイスランド戦(●0-2)よりチャンスは多くつくったが、ゴール前でシュートをブロックされるなど、崩しきれなかった。

キャプテンマークを巻いたDF熊谷紗希(31=Bミュンヘン)は、アイスランド代表で対戦したチームメートから「ゴール前での怖さがない」と言われたことを明かし、この日も同じ課題を感じたと話した。熊谷の主な一問一答は以下の通り。

 

-このオランダ相手には勝ちたかったか

熊谷 本当にその通り。このオランダに勝てないようでは、というか、勝たないといけない相手だった。

-新チームになり若い選手が増えた

熊谷 ポテンシャルのある選手が多いが、それでも世界と戦うには、個々として戦えていない部分も多く出たと思う。もっと戦えるように、自分も含めてなっていかないといけない。

-成果と課題は

熊谷 アイスランド戦では、ふとしさん(監督)のスローガン「奪う」という意識のもと前から行った中、ちょっとしたミスマッチをピッチ内で修正できない時間が多かった。その点今日は、ピッチで気づいたことを伝え合うこと、合わないところは形を変えてでも、というところは、前半からすごくできた。だからこそ、奪えたボールをいかにつなげるか。ゴールが遠かった感じがするので、どれだけシュートに結びつけられるか、新しく課題が出た。前から行く意識と守備に関しては、アイスランド戦よりはできたと思う。

-どう解決すべきか

熊谷 普段からずっとやっている選手ではない中、1人1人の「こうしてほしかった」「ここを狙っていた」というコミュニケーションも大切になる。点を取るためにもっと要求していくべき。アイスランド戦でも、相手チームにチームメートがいて言われたけど、ゴール前での怖さを相手に与えられていない。そこで崩せる、壊せるプレーが必要になる。

-相手は守備時、最後の場面で脚が伸びる。日本のはどうするべきか

熊谷 この脚の伸びやスピード感は、正直慣れ。私なんか(欧州にいて)毎日戦う場所がそういう場所で、その中で慣れていったところはある。相手がボールを少し運び出しただけで離される場面は、守備ではあったと思う。日本でやっている選手は、いかに意識して日本でやれるか。コロナ禍で対外試合を多くとれる状況でもない中、成長するには普段から意識することが大切。今日のこの感覚は忘れちゃいけない。