「EZ DO DANCE」。ダンス&ボーカルユニット、TRFのリーダーDJ KOO(60)ばりに「DJ滉」が日本を元気に盛り上げる。サッカーW杯アジア最終予選を戦う日本代表は、2月1日にB組首位のサウジアラビア戦(埼玉)に挑む。27日の中国戦(埼玉)に続き、先発起用が濃厚なDF板倉滉(25=シャルケ)が29日、オンライン取材に対応。勝利のビートを刻み、観衆を沸かせるプレーを約束した。

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「イェー」「EZ DO DANCE」。DJ KOOの声が聞こえそうなぐらいに、板倉はバースデーイベントとなった27日を振り返った。中国戦で最終予選初先発。「いろんな人からメッセージ来ました」と満面の笑みを浮かべた。こちらも「滉(こう)」。本家とは違い、金髪の長髪でもなければ、キャップも派手なサングラスも掛けていないが「後ろの集中力を持って(サウジに)カウンターでやられないようにしたい」。DJ機材を繊細に扱うように、緻密なケアが持ち味。最終ラインの危機管理も怠らない。

場の空気に合わせて回すのがDJ。場の空気に合わせて制すのがDF。「相手がどういう風にプレスしてくるのか、試合に入ってみないと分からない。縦パスは狙いながら、相手の嫌がることをやっていけたら」。タイミングを見極め、バトルに打ち勝つ。前回のサウジ戦はMF登録で、出番がなかった。今回はDF登録で、先発起用が濃厚。違う“肩書”でオーディエンスに極上のバイブス(雰囲気、ノリ)を届ける。

日本代表の「KOO」は、得点にも期待が湧く。東京五輪世代として出場した昨年3月29日のU-24アルゼンチン代表との国際親善試合ではCKから頭で2発。日本は最終予選7点中、セットプレーからの得点ゼロ。「自分の特徴だし、常に狙っていきたい」。飛び道具でもアゲる。

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W杯をかけた「サバイバル・ダンス」。現在4連勝中で2位につけるが、3位オーストラリアとは勝ち点1差。首位をたたいて、勝利の舞を見せる。自身もサバイバル-。今回はDF吉田、DF冨安が故障で招集見送り。2枚看板不在で、巡ってきたチャンス。レギュラー2人の間に割ってはいるだけのパフォーマンスを見せたい。「中国戦とは違う試合になる。個々の能力、速さ、強さも変わってくる。自信を持ってプレーしたい」。会場は再び埼玉スタジアム。前座じゃない。日本代表のメインイベント。日本サッカーが誇る“どでかい箱”で、熱い夜にする。【栗田尚樹】