なでしこジャパン(女子日本代表、FIFAランク13位)が9大会連続のW杯出場を決めた。タイ(同38位)との準々決勝で、今大会チーム最多の7得点を決めて快勝。
4強入りし、23年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会の出場権を一番乗りで獲得した。新型コロナ陽性から復帰したFW岩渕真奈(28=アーセナル)が今大会初出場し、攻撃の起点として活躍。ベストメンバーでチーム力を総結集し、次に目指すのはアジア3連覇だ。
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試合終了のホイッスルが鳴っても、なでしこジャパンの選手たちが派手に喜ぶことはなかった。この日のプレーを確かめるため、ピッチサイドで会話を交わす姿。視線はもう先を向いていた。
9大会連続のW杯出場が決定。池田太監督(51)は喜びつつも冷静に話した。「もちろん大変うれしく思うし、W杯のことを考えれば、そこまでに成長しないといけないと思う。まずはアジア杯に集中したい」。
大事な一戦でベストメンバーがそろった。新型コロナから復帰したFW岩渕が今大会初出場。キレのあるドリブルで相手をかわし、味方へ絶妙なパス。右クロスで2点目をアシストし、バリエーション豊富な攻撃の起点となった。
アクシデントもチーム力で乗り切った。前半9分にFW田中美が負傷交代。先制点は、急きょ代わったFW菅沢の右足から生まれた。「攻撃ではいろんな選手が決められた。チームとして多彩な攻撃ができたと思う」。4ゴールの活躍で味方を盛り上げ、今大会チーム最多7得点につなげた。
「池田ジャパン」が10月に発足して初の国際大会。「奪う」。キャッチーな合言葉のもと、前線から積極的にボールを取りに行く意識を共有してきた。プレーに「ズレ」が出るたびに、選手たちは練習でも試合中でもコミュニケーションを重ねた。コロナ禍で12月の国内合宿が中止になるなど、準備期間は十分ではなかったが、試合を重ねるごとに連係を高めてきた。
「1試合1試合、成果と課題を整理できている。(試合後の)ロッカーでは次の試合の準備を進めている」と池田監督。次はいよいよ3連覇へ。チーム力をさらに磨いてアジアの頂点に立つ。【磯綾乃】
◆23年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会 23年7月20日開幕。前回大会までは24カ国で争ったが、今大会からは32カ国が出場する。アジア杯は女子W杯のアジア予選を兼ねており、開催国を除く上位5カ国に本大会出場権が与えられる。11年ドイツ大会で初優勝した日本は、15年準優勝、19年ベスト16敗退の雪辱を目指す。

