引き分けに終わった鹿島アントラーズの大岩剛監督(45)は、試合後の会見でやや疲れた様子で「非常にいい試合でしたが、残念な終わり方でした。これから1週間、切り替えて次戦に向けて準備したい」と、切り出した。

 後半はFK、CKを連続して奪い、得点まであと1歩と迫ったが、ゴールを割れなかった。「映像で細かいところの確認が必要ですが、もっとサイドからの攻撃を増やすことで、バリエーションが出たと感じてます」。

 29日に2位川崎Fが浦和に引き分けるか、負けると鹿島の優勝が決まるが、当面は最終節の磐田戦を念頭に置く。「今は何も想像はできません」と、冷静に応じたが、古巣磐田との大一番が、優勝がかかる最終節となり、いや応なく注目される。「最終節ですし、注目される試合になります。皆さんは私の個人的なところを聞きたいと思いますが、そういうところを取り上げていただき、盛り上げてくださることはうれしく思っています」。大岩監督は、少しだけ表情を緩め、磐田の名波監督との最終節決着に闘志を見せた。

 鹿島は4月に磐田とホームで対戦し、0-3で完敗を喫している。DF昌子は「前回やられていますから、今度は相手のホームで借りを返すだけです。みんな、自分たちが優勝できると信じてますし、仲間を信じて最後の磐田戦に集中したい」と、ハキハキとした口調で磐田戦への思いを口にした。