フィットネスクラブ運営のライザップグループが経営権を取得した湘南ベルマーレが、常勝軍団鹿島アントラーズを相手に、いきなり結果にコミットしてみせた。

 1-1で迎えた後半ロスタイム。DF山根が相手のクリアボールを拾うと右足でシュート。ネットを揺らして喜んだ直後に試合終了。山根は4日に曹監督から「しっかりボールを見て打て」と50分間のシュート特訓をやったことを明かし「そのおかげで落ち着いて打てました」。J1初ゴールが“サヨナラ弾”になり「キャプテン翼みたいな終わり方。人生で初めてです」と大好きなサッカー漫画を例に挙げ笑みをこぼした。

 前日6日に湘南がライザップの傘下に入ることが発表され、選手たちは曹監督から「注目される試合になる」と言われていた。観戦に訪れたライザップグループの松岡洋平グループマーケティング室長(37)は「ロスタイムでの最後の得点は、筋力トレーニングで最もキツイ最後の1回と同じ。気持ちの強さと底力を感じました」と結果を出した選手をたたえた。また、曹監督は目標を立てて筋力アップを目指すライザップのトレーニング方法を聞き「選手の気持ちが分かるかも。やってみようかな」と興味を示し、早くもチームとライザップグループの一体感が生まれていた。【岩田千代巳】