町田ゼルビアMF平戸太貴(21)が、ジェフユナイテッド千葉戦で、4日の前節・横浜FC戦に続き、キャリア初の2戦連続2ゴールを決めた。

 アジア大会に出場するU-21代表に落選後の2試合で、4発の固め打ちも「内容的に足りない部分があるから、選ばれなかったんじゃないかと思う。結果だけじゃなくチャレンジする回数、質を高めれば目に留まり、選ばれると思う」と、目標の東京五輪へ向上を誓った。

 平戸は1点リードの前半45分、MF森村昴太のヒールパスに飛び込んだDF大谷尚輝が倒され、こぼれたボールを拾うと、右にターンして左足を振り抜き、ゴールにたたき込んだ。後半19分には、左サイドを突破した森村のクロスを、今度は左足でトラップすると、GKとの1対1から冷静に右足で決めた。

 2ゴールとも、ピッチ上で相手選手もうならせた“半端ないゴール”だった。「1点目は自分のところにボールが来て、うまく反転し、ゴールは見えていなかったですけど、感覚的に決めることが出来た。2点目も落ち着いて相手を見て、うまく決め切れた」と冷静に振り返った。

 これまで、東京五輪について聞かれるたびに、現実的な目標として強い意欲を見せるだけでなく、その先のA代表入りも視野に入れていると口にしてきた。今回、落選したことについて聞かれると「常に選ばれたいと思ってプレーしています」と静かに答えた。

 その口調とは裏腹に、落選翌日の横浜FC戦とこの日の2試合で連続2ゴールと“猛爆”している。「今年は結果に、もっとこだわってやらなきゃいけないと取り組んだ中で、夏に積み重ねてきたこと…意識したことが、結果として出てきているのかなと思います」と答えた。

 森保一監督がA代表との兼任になったことについて聞かれると「自分たちの世代も見られている。よりチャンスがめぐってくると考えています」と、静かながら力強く言い切った。【村上幸将】