4年連続44回目出場の秋田商が、3年ぶり33回目出場の四日市中央工(三重)を下し、秋田県勢として14大会ぶりの白星をつかんだ。

前半34分、FW長谷川悠(3年)が「打つ前に『来たな』と思ってから、その後はあまり覚えていない。決まると思わなかったから、興奮してベンチに走りました」と胸トラップしたボールを左足で振り抜き、先制ゴールを決めた。

後半28分にはMF富田蓮史郎(3年)が「ボールから目をそらさず、(自分に)当たって入ったけど、ゴールを決めるという意識が強かったからこそ」と、シュートを1度はGKに止められたが、こぼれ球が自らの体に当たってゴールに吸い込まれた。

県勢勝利は、ちょうど14年前の04年大みそかで秋田商が益田(島根)を2-0で下して以来。元監督として秋田商を2回の選手権4強に導き、今年8月に亡くなった外山純氏(享年69=J3秋田代表取締役会長)にもささげる白星になった。同校サッカー部OBでもある小林克監督(45)は「(外山氏が監督だった)昭和60年度の大会で0-1(準決勝)で負けていた相手なので、勝つことができて良かった」と、33年越しの雪辱を報告した。