宇和島東は昨年度王者の前橋育英相手に善戦したが、決定力の差を見せつけられ敗れた。

前半18分にコーナーキックから失点すると、後半33分には流れの中からフリーでシュートを許し、追加点を奪われた。アグレッシブな姿勢で強気に戦い、何度も前橋育英ゴールを脅かしたが、序盤のチャンスで得点を奪えず次第にペースを握られた。

チームを率いた28歳の赤松弘教監督は「最後に決めきるところ、最後のひとつの精度に欠けた」とし、敗れはしたが「足をつりながらも最後まで懸命に選手たちは戦ってくれた。すごくいい選手たちを持ったと思います」と胸を張った。

王者相手にも果敢に仕掛ける攻めのサッカーで会場を魅了。「子どもたちと話して、自分たちが3年間やってきた形をぶつけて勝ちたいという思いがあって。ブロックを敷いてガッツリ引いて戦うよりは、前から戦って倒したいと思って臨みました」と、選手たちと話し合って積極的なサッカーで対抗したことを明かした。

それでも結果は負け。「立ち上がりがすごく良かった中で、あの雰囲気の中で1点が決まっていたら、試合内容もだいぶ変わっていたのかなと思います」と、序盤で得点できなかったことを悔やんだ。「最後の部分をやらさせてもらえないのが全国の壁。最後のところの質がまだまだ足りていないんだと実感しました」。宇和島東にとっては、今後につながる敗戦となったようだ。