尚志(福島)が、またもや大金星を挙げた。前回覇者の前橋育英(群馬)を2-1で下し7年ぶりとなる準々決勝進出を決めた。

0-0で迎えた後半9分、ペナルティーエリア右隅で得たFKをDF沼田が左足でねじ込み貴重な先制ゴールを挙げた。9月に左足キッカーの沼田をJ1磐田に練習参加させた。順大時代の同期でライバルだった最強レフティー名波浩監督(45)の元に武者修行に出した成果を大一番で発揮した。

同11分にはMF加瀬直輝(3年)がドリブルから内に切れ込みFW染野唯月(3年)の2点目をアシスト。終了の瞬間、ガッツポーズで歓喜した仲村監督は「目標であり、あこがれだった前橋育英さんの王道であるダブルボランチで勝負したかった。勝ててすごくうれしいです」と振り返った。

東日本大震災で被災して約7年4カ月ぶりに再開したJヴィレッジで合宿を行ってきた。仲村監督は「僕らのわがままを聞いてもらって天然芝の上で好き勝手やらせてもらった。震災の年以来久しぶりにここまでこれたので福島県のためにも頑張りたい」。プレミアリーグ参入戦で横浜マリノスユースを下し来季プレミアイースト昇格を果たし勢いに乗った。強豪の神村学園(鹿児島)、四日市中央工(三重)、東福岡を撃破して勝ち得た一戦での大金星。一気に優勝候補に躍り出た。