ベガルタ仙台から新加入した北海道コンサドーレ札幌のMF中野嘉大(25)が、出遅れ分を取り戻すべくアピールを続けている。

沖縄・金武町で2次キャンプ中のチームは3日、午前、午後の2部練習を行った。右ひざ痛のため1月の1次タイキャンプ序盤3日間を回避している中野は「全然練習できていないのでこれから。沖縄では、できる限りのアピールをしていきたい」と力を込めた。

この日の実戦形式では左サイドハーフに入り、ワンタッチでクロスを上げ続けた。ボールを奪いにきた、身長で約15センチ差あるFWジェイ(36)と激しく競り合う場面もあった。「膝を痛めたのが厳しいタイミングだった。遅れを取り戻したい」。昨季仙台では25試合出場と実績は十分な新戦力。だがスムーズにキャンプインできなかったことを悔やみ、沖縄キャンプに臨んでいる。

本職は中盤の左サイドだが、札幌では左だけでなく右サイドハーフも期待されている。定位置争いは、ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)に普段の練習中から、どう印象を残すかが重要だ。昨季は対札幌2試合にフル出場し「ある程度経験できた。その中でどう自分を出していくかが大事」。武器である高速ドリブルを発揮するために「走らないといけないし、練習からチームメートにアピールしていきたい」。周囲に強烈な印象を残すプレーを意識している。

明日5日は今季対外試合4戦目で初めてJチームの名古屋と戦う。ここまで3試合に出場も、満足できるものではなかった。「まず相手に勝って、自分がしっかり戦っているところを見せたい」。貪欲なプレーでスタメンを狙う。【西塚祐司】