鹿島アントラーズはDF安西幸輝(23)のゴールで今季リーグ戦初勝利を挙げた。

前半45分に湘南MF岡本が退場。数的有利で迎えた後半13分、安西は左サイドを駆け上がりMFレオ・シルバの右クロスを引き出すと、ワンバウンドさせて胸トラップ。ワンタッチでDFをかわし、右足で逆サイドに蹴り込んだ。「相手が1人少ないので走りました。イメージ通りです」。技ありの一撃で勝利を引き寄せた。

シーズンオフの肉体改造が奏功した。昨年12月のクラブW杯で世界レベルを体感して「意識が変わった」。仲のいいFW鈴木が体を絞り18年に活躍したことにも刺激を受けて、帰国後は毎日体を動かした。食べると太りやすいタイプ。運動量の少ない日は炭水化物を控え、野菜と鶏肉中心の生活に変えた。食べる順番はMF三竿に教わった。

最大4・5キロ絞り、シーズンに入ってからは様子を見ながら必要な分を増やしていった。結果、開幕からベストコンディションで全試合にフル出場し、チーム随一の運動量で攻守に貢献している。ゴールという結果も残したが、喜びを爆発させることはなく、冷静に「無失点が一番うれしい。鹿島らしいサッカーだし、続けていかなければ」と話した。気持ちは次戦に向かっている。【杉山理紗】