川崎フロンターレが2-2で上海上港(中国)と引き分け、自力での1次リーグ突破が消滅した。一時は逆転したが、元川崎FのFWフッキに2得点を許した。最終節を残してH組3位。シドニーFCとの最終戦に勝っても16強入りは他会場の結果次第となった。

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得点が必要になる中、川崎Fは今季加入の元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンが約1カ月ぶりに先発。期待に応え、0-1の前半13分、ゴール前でMF斎藤のパスを受けると冷静に右足で得点を決めた。後半21分は、セットプレーの流れからDF谷口のゴールで勝ち越したが、直後に上海上港の元ブラジル代表FWフッキにこの日2点目を決められ勝利を逃した。

警戒していたカウンターから2失点し、DF谷口は「このレベルになるとクロス、入り方の質が高い。なかなかJでは味わえないようなレベルで、それを防げなかったことが悔しい」と険しかった。各国の王者がひしめく厳しい組に入り、互角に戦ったが勝利が遠く、勝ち点を積み上げられなかった。1次リーグ突破には最終戦のアウェー・シドニーFC戦に勝ち、上海上港が引き分け以下に終わることが条件だ。谷口は「厳しい状況を招いたのは自分たち」と自ら言い聞かせ「わずかな可能性が残っている。自分たちが勝たないことには始まらない。そこだけに集中することが大事」と話した。鬼木監督も「うまいだけでなく。体も心も成長させて最後のゲームに臨みたい」と切り替えていた。【岩田千代巳】