J1昇格争いが佳境になる中、J2で3位の横浜FCが3日、ホームでV・ファーレン長崎を迎え撃つ。横浜での試合だが、実は青森・五戸(ごのへ)町ダービー。長崎の手倉森誠監督(51)と横浜FCの下平隆宏監督(47)はともに、五戸町生まれで五戸高校出身だ。

Jリーグで2人が指揮官として対戦するのは初めてで、五戸町役場が主体となり、現地から約60人の「両チームの応援ツアー」が駆けつけることが決まった。下平監督は「自分のサッカー部の同級生が幹事で、町役場企画で新幹線で駆けつけてくれると聞きました。五戸町は盛り上がってくれているかと」と故郷への思いを口にした。

横浜FCも、五戸からの応援団に、今回の対戦で特別製作した下平監督のフラッグをプレゼントする企画を立てており、指揮官を後押しする。下平監督は、先輩の手倉森監督に「昔から知っていますが、人を引きつける魅力があり、モチベーターで選手をうまく動かすことに長けてる」と敬意を表する。横浜FCは、J1自動昇格圏内の2位と勝ち点差で並ぶ3位。J1昇格には負けられない一戦で、下平監督は「もちろん、順位的にも負けられないし、絶対に落とせない」と闘志を燃やした。

◆五戸町(ごのへまち) JR八戸駅から西に車で20分ほどに位置し、人口は1万7084人。主な出身著名人は、日本初の国産旅客機の生みの親として知られる木村秀政氏(故人)、レスリングのリオデジャネイロ五輪銀メダリストで東京五輪を目指す太田忍ら。