ガンバ大阪の宮本恒靖監督(42)が8日、就任3年目で初めてタイトル獲得を公言した。

本拠地パナスタで新入団12選手と会見に臨み、これまで封印してきたタイトル獲得をノルマに設定した。スローガンは異例ともいえる2年連続で「GAMBAISM(ガンバイズム)」に決定。攻撃的なサッカーで得点を重ね、国内3冠を獲得した14年度、天皇杯2連覇を飾った15年度以来の名門復活を目指す。チームはこの日から始動した。

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サポーターも参加した新入団会見を終え、G大阪宮本監督は「タイトルを口にするのであれば、厳しさ、犠牲も必要だと選手に言った。(今までタイトルの言葉は)言ってなかったが、多くの人と(優勝を)共有したい。それに尽きる」と断言した。

18年はクルピ当時監督の解任を受け、途中就任で9位。19年は7位。いずれも残留争いを強いられ、優勝を言える立場ではなかった。元日には神戸の天皇杯初優勝を見て「(自分たちが)ふがいない」と感じた。長谷川監督時代の14年度に国内3冠を達成し、15年度は天皇杯2連覇と黄金時代を築いた。ブランド力が年々落ちている状況に、今季は不退転の決意で挑む。

他クラブからオファーのあったMF小野瀬が残留するなど、昨季の戦力をほぼ維持した。一方で日本代表DF三浦の欧州移籍に関しては、今月末まで正式オファーがなければ残留となるが「あれば、こちらは何も言えなくなる。心配している」と松波強化部長。有事に備え、J2磐田DF新里ら守備の補強を優先した。

鳥栖から加入の27歳FW小野は「タイトルが取れるように頑張る」と言い、宮本監督も「昨年は追加点を取る部分が足りなかった。我々の強みは攻撃」。異例となる2年連続同じスローガン「ガンバイズム」で、日本一のクラブに返り咲く。【横田和幸】