初出場初優勝を狙うヴィッセル神戸は、2年連続主将の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)を含めて公式戦初戦からベストオーダーを並べてきた。中3日でACL初戦を控えるが、ドイツ人のトルステン・フィンク監督(52)は「ACLのコメントはしない」とし、この試合に集中してきた。

【先発】GK18飯倉大樹、DF22西大伍、33ダンクレー、25大崎玲央、4トーマス・フェルマーレン、24酒井高徳、MF5山口蛍、6セルジ・サンペール、8アンドレス・イニエスタ、FW49ドウグラス、11古橋亨梧

オーダー表には5-3-2システムとなっているが、実際は3-5-2に近い布陣と予想される。

Jリーグで3年目を迎えるイニエスタは2月2日の沖縄キャンプ最終日に、今季に懸ける意気込みを次のように語っている。調整遅れも心配されたが、今季5冠獲得宣言も飛び出した。

「いい形で前向きな準備ができた。今季へのフィジカル面やその側面を鍛えることができ、しっかり準備を整えられた。8日(横浜F・マリノス戦)、12日(ACL初戦ジョホール・ダルル・タクジム戦)、どちらかの試合に絞るのではなく、どちらもベストで行く。最初はフィジカル的にチーム全体としても最高ではないかもしれないが、ベストを尽くす。難しいとは分かっているが、J1を含めて全部優勝したい。タイトルを取ってシーズン最初のスタートを切りたい」

この約1カ月半のイニエスタの動向は次の通り。

◆20年1月1日 鹿島アントラーズとの天皇杯決勝(国立)で先発し、88分間出場。2-0で完勝し、クラブ創設25年目で初タイトル獲得に貢献。盟友ビジャの引退試合に花を添える。

◆同3日 スペインに帰国

◆同22日 神戸市内でのチーム始動日だったが、クラブの配慮で後日の合流を許可される。

◆同26日 沖縄・読谷村キャンプ初日に合流

◆同30日 中国・重慶との練習試合は新型コロナウイルス余波で急きょ中止。イニエスタは紅白戦で主力組でプレーする。母国スペインでは東京五輪オーバーエージ枠候補に入ったと報道される。

◆2月1日 沖縄キャンプでJリーグクラブ(相手は非公表)との完全非公開による練習試合で45分間プレー。視察した関係者によると「イニエスタはまったく問題がなかった」。

◆同2日 沖縄キャンプ打ち上げ。2年連続の主将就任も決定し、今季初めて日本の取材に応じる。

◆同4日 チームは神戸市内で練習を再開。和田神社での必勝祈願にスーツ姿で臨む。ACLに出場可能な外国人3枠にも入る。

◆同7日 神戸市内での完全非公開練習に臨む。午後に関東へ移動。