高知キャンプ最終クールに入ったJ2アルビレックス新潟は、オフ明けの11日、県立春野総合運動公園陸上競技場で午前と午後の2部練習を行った。

右足太腿のケガで別調整が続いていたMFロメロ・フランク(32)が、約2週間ぶりに午後からの全体練習に合流した。開幕戦となるアウェー群馬戦(23日・正田醤油スタジアム)はプロ初ゴールを決めた相性のいい場所。ロメロは「開幕スタメンを狙い、得点でチームの勝利に貢献する」と誓った。

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ロメロ・フランクは、ケガ明けとは思えない激しい動きでボールを追い続けた。1月26日、J3讃岐との練習試合で右足太腿を打撲。疲労の蓄積もあり全体練習を約2週間ほど回避していたが、スタッフの懸命な治療とリハビリのおかげで復帰にこぎつけた。

この日の紅白戦ではボランチでプレー。約2週間分の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように動きを止めることなく、相手にプレスをかけ続けた。中盤でボールがもつれる場面では必ず顔を出し、セカンドボールを拾った。攻撃ではディフェンスラインの位置まで下がりボールを要求。長短のパスをサイドに散らし、相手守備陣のズレを突いて鋭い縦パスを配球、攻撃のスイッチを入れ続けた。「自分の持ち味はパスで終わりではなく、ゴール前まで顔を出すこと」。パスを出した後は、積極的に相手ゴールに迫った。

新潟の今季開幕は23日のアウェー群馬戦。会場の正田醤油スタジアム群馬は、ロメロがJ2水戸に在籍していた11年7月に決勝点となるプロ初ゴールを決めた相性のいい、思い出の地だ。「いいイメージはある。もう全力でプレーできる。開幕スタメンをつかみ、新潟での初ゴールを挙げ、勝利に貢献したい」と意欲を見せる。今季の最大目標のJ1昇格に向け、「自分もチームも自信を持って練習、試合に臨めば、いい結果がついてくる」と、まもなく訪れるリーグ本番での活躍を誓った。【小林忠】