昨季J2を制して昇格した柏レイソルは、ケニア代表FWオルンガの2得点含む全得点に絡む活躍で札幌に4-2で勝利し、11年の昇格即J1優勝の再現へ最高のスタートを切った。

オルンガは「個人よりもチームが勝ててうれしい。まだまだ自分たちの力は発揮できる」と話した。193センチの長身で高い身体能力が評価され、柏がまだJ1にいた18年夏に加入。前線のターゲットとして期待されたが、シーズン途中加入で日本への適応に苦しみ、当時は運動量も乏しく前線で孤立。10試合3得点に終わり、チームもJ2へ降格した。

転機は昨季のネルシーニョ監督の復帰。前線での守備や立ち位置などを厳しく指導され「自分のサッカーの本質を見抜いてくれた」と感謝。もともと勤勉で、戦術理解が深まり味方との連係も向上。指揮官の信頼もつかみ、昨季J2では最終節の京都戦で1試合8得点のJリーグ新記録を達成するなど、30試合で27得点と大爆発した。

リベンジを期すJ1の舞台で早速、覚醒の予感。「浮かれる気持ちはない。自分の力も今まで以上に上げていく」。11年も開幕戦勝利から3連勝と波に乗って頂点に。J1に帰ってきた柏とオルンガが、大暴れする。【松尾幸之介】

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▼柏の記録メモ 柏はFWオルンガとMF江坂がそろって2ゴールを決めて白星発進。J1開幕節で同一チームの2人が複数得点は13年ぶり5度目。過去に93年の鹿島(ジーコとアルシンド)、96年の鹿島(マジーニョと長谷川祥之)、07年の広島(佐藤寿人とウェズレイ)、07年の柏(菅沼実とフランサ)が記録。