Jリーグ得点ランク1位を独走中の柏レイソルFWオルンガ(26)が、スペイン2部に降格したエスパニョールへ移籍する可能性が高いことが16日、分かった。既に正式オファーを受けているという。柏加入前に当時スペイン1部ジローナに所属しており、スペインでのプレーを前向きに検討しているという。

エスパニョールは今季スペイン1部で最下位20位に沈み、来季は2部での戦いになる。予算規模を含め1年で1部に復帰する可能性は十分。スピードと高さに加え決定力のあるケニア代表へオファーしたようだ。

オルンガは18年8月に柏に加入。日本のサッカーや生活様式に慣れるのに時間を要し、18年は10試合3得点にとどまったが、J2で戦った19年は夏から大爆発。8月に6得点2アシストで8月の月間MVPに選出され、11月の最終節・京都戦では1試合8得点とJリーグの1試合最多得点記録を樹立した。

日本の生活にも慣れ、今季も柏に残留し2月の札幌との開幕戦は2得点。7月4日のリーグ再開後、3試合は無得点でチームも3連敗を喫したが、7月18日の湘南戦から6試合連続得点で、現在は10試合11得点とJ1の得点ランク1位。193センチの長身で空中戦はもちろん、裏へ抜けるスピードは抜群で、エスパニョールだけでなく、複数の海外クラブからマークされていた。

文武両道で、ケニアでは大学は理系。サッカー以外のスポーツでも、ハンドボールでU-17代表として活動していたこともある「天才派」だ。オルンガが移籍するとなると、柏にとって大きな痛手にはなるが、今季はFW呉屋、神谷、仲間ら決定力のある新戦力が加入し、結果を出しており、総力戦で戦っていくことになりそうだ。

◆オルンガ 1994年3月26日、ケニア生まれ。ケニアのリバティ・スポーツ・アカデミーを経て13年にケニアでプロデビュー。16年にスウェーデン1部のユールゴールデン、17年に中国の貴州智誠、スペイン1部ジローナを経て18年8月に柏加入。18年はJ1で10試合3得点、19年はJ2で30試合27得点。今季は10試合11得点。利き足左。193センチ、85キロ。

◆エスパニョール 1900年創立。国内リーグ戦、欧州カップ戦の優勝経験はないが、スペイン国王杯4回制覇。00年には元日本代表FW西沢明訓、09年には元日本代表MF中村俊輔(横浜FC)が所属。近年はリーグ中・下位だったが、19-20年シーズンは5勝10分け23敗の最下位20位で2部に降格。本拠地はバルセロナ近郊のRCDEスタジアム(収容4万500人)。